「最近うちの子、段差を嫌がるようになった」「昼間も寝てばかり…」——愛犬の年齢を重ねてきたとき、こんな変化に気づくことが増えてきます。
犬の7歳は、小型犬で人間の44〜48歳、大型犬では約50〜55歳に相当します。この頃から体の変化が少しずつ現れ始め、健康管理の内容も変わってきます。
この記事では、シニア犬(7歳以上)の健康管理について、食事・運動・定期検診・精神ケアの4つの視点からわかりやすく解説します。
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「シニア犬」の定義:いつからシニア?
一般的に、犬のシニア期の目安は以下の通りです。
| 体格 | 代表犬種 | シニア期の目安 | 老齢期 |
|---|---|---|---|
| 小型犬(10kg未満) | チワワ・トイプードル | 7〜10歳から | 11歳以上 |
| 中型犬(10〜25kg) | 柴犬・ビーグル | 7〜8歳から | 10歳以上 |
| 大型犬(25kg以上) | ラブラドール・ゴールデン | 5〜6歳から | 8歳以上 |
体格が大きいほど老化が早く進む傾向があります。大型犬は5歳ごろからシニア期に入ることを意識しておきましょう。
シニア犬に多い健康問題
① 関節疾患(変形性関節症)
シニア犬で特に多いのが関節の老化です。軟骨がすり減ることで関節炎・痛みが起きます。階段を嫌がる・立ち上がりにくい・歩幅が小さくなったなどのサインに注意してください。
適切な体重管理と適度な運動、グルコサミン・コンドロイチンを含むフードやサプリメントが助けになることがあります。
② 歯周病
犬の3歳以上の約80%に歯周病があるとされており、シニアになるほど進行しています。歯周病菌が血流に乗ると心臓・腎臓への悪影響が出ることも。口臭の強さ・食欲低下・片側でしか噛まないなどの変化に気づいたら受診を検討してください。
③ 心臓病(僧帽弁疾患)
特にキャバリア・チワワ・マルチーズなど小型犬で多い病気です。咳・運動嫌い・呼吸が速い・お腹が膨れるなどが症状のサインです。早期発見で薬によるコントロールが可能なため、定期的な心臓の聴診が重要です。
④ 腎臓病
犬の老齢期に非常に多い病気で、初期症状がわかりにくいことが特徴です。水をよく飲む・尿の量が増えた・食欲がない・体重が落ちたなどが見られたら要注意。血液検査・尿検査での早期発見が大切です。
⑤ 認知症(老犬の認知機能不全症候群)
人間のアルツハイマー病に似た症状で、高齢犬で発症します。夜中に鳴き続ける・ぐるぐる回る・狭いところに入り込んで出られない・名前を呼んでも反応しないなどが代表的なサインです。
完治は難しいですが、早期に対応することで進行を緩やかにできる場合があります。
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食事管理:シニア犬のフードの選び方
シニア期のフードで大切なのは以下のポイントです。
- 消化しやすい高品質タンパク質:筋肉量の維持に欠かせない。ただし腎臓病がある場合はタンパク制限が必要なため、必ず獣医師に確認を
- カロリーは控えめに:代謝が落ちるため、成犬期と同じ量を与えると太りすぎる傾向がある
- 水分補給を意識:腎臓・泌尿器の健康のため。ドライフードにぬるま湯を少し足すだけでも効果的
- 関節ケア成分(グルコサミン・コンドロイチン・オメガ3脂肪酸)を含むフードも選択肢
フードの詳しい選び方は犬におすすめのフードの選び方でも解説しています。
運動管理:無理なく、でも続けることが大切
シニア犬になっても適度な運動は体の機能維持・認知症予防に重要です。ただし、若いころと同じ運動量・強度では体への負担が大きくなります。
- 散歩は短め・ゆっくりで回数を分ける(1回長く歩くより2〜3回短く)
- コンクリートより芝生・土など関節に優しい地面を選ぶ
- 関節痛がある場合は水中トレーニング(アクアセラピー)も効果的な場合がある
- 散歩を嫌がるようになったら無理強いせず、獣医師に相談
定期検診:半年に1回が目安
シニア犬の病気は初期症状がわかりにくく、発見が遅れると治療が難しくなるものが多いです。シニア期に入ったら少なくとも6ヶ月に1回の定期検診を強くおすすめします。
シニア健診でチェックすべき項目:
- 血液検査(肝臓・腎臓・血糖値・甲状腺など)
- 尿検査(腎機能・糖尿病・尿路感染)
- レントゲン(関節・心臓・腫瘍の確認)
- エコー検査(心臓・臓器の状態)
- 歯科検診
「まだ元気そうだから」とついつい検診を先延ばしにしてしまいがちですが、早期発見によって治療の選択肢と愛犬の寿命・QOLが大きく変わることがあります。
精神的なケアも忘れずに
シニア犬は感覚(視力・聴力)が衰えてくることで不安を感じやすくなります。以下を意識することで精神的な安定につながります。
- 生活環境の急な変化は避ける(家具の配置変更・引越しなど)
- 声かけ・アイコンタクトなど、コミュニケーションの頻度を増やす
- 昼間は光を十分取り入れ、夜は暗くする(昼夜リズムの維持)
- 脳を使う遊び(コング・鼻先で探すゲーム)を少しでも取り入れる
シニア犬でこんな変化があったら早めに受診を
- 急に食欲がなくなった・水をよく飲むようになった
- 急激に体重が落ちた(または急に太った)
- 咳が続く・呼吸が荒い
- 夜中に突然鳴き続ける
- 立てない・歩けない・ふらつく
- しこり・腫れ・出血がある
シニア犬の体調変化は進行が早い場合があります。「年だから仕方ない」と思わず、早めに獣医師に相談してください。
この記事の著者
WanCare編集部
犬の健康情報専門メディア
獣医学的なエビデンスをもとに、愛犬の健康ケアを飼い主目線で分かりやすく解説します。各記事は公開前に事実確認を行い、「医療断言を避ける」「専門家への受診を促す」編集ポリシーに従って制作しています。
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よくある質問
Q:シニア犬は何歳から?
A:一般に7歳ごろからシニア期とされますが、犬種や体格で差があります。年齢より日々の変化を見ることが大切です。
Q:シニア犬の健康管理で大切なことは?
A:食事・適度な運動・定期的な健康チェックが基本です。変化に早く気づける環境づくりが安心につながります。
Q:シニア犬はどのくらいの頻度で健康診断を?
A:年1回以上、可能なら半年に1回が目安とされます。詳しくはかかりつけの獣医師にご相談ください。



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